手のひらに自然と歴史と日本。
 
日本において「木」の存在は、日本人という概念が生まれるずっと太古の昔から
私たちの生活を支えてくれています。「木」は自然が与えてくれたとても尊いもの。
私たちは、この偉大なる自然をただ利用する為に支配するのではなく、
在るがままを受け入れ、寄り添うことで共に歩んで参りました。
木に守られ、共存してきた日本だからこそ、その存在の重要さを知り、そして伝えるために、
今、改めて素直に向き合いたい。そんな想いで生ま れたのがこのIPPONGI(いっぽんぎ) です。
その手触り、温かみ、親しみ、安心感、
そして何十年もの歳月を経て私たちの手の中に届いた命そのものの息遣いを感じて欲しい。
IPPONGI は毎日毎日、木に向き合い続けている木地師である匠頭漆工からのメッセージです。
一本の木から挽かれたIPPONGI。
触れた瞬間の感動、 そして共に歩んでいく中で変化していく姿を味わっていただけたら幸いです。

匠頭漆工一同
 
 
【IPPONGI】いっぽんぎ
①一本樹:一本の“木”から切り出した木という自然そのものの魅力、そしてその力強い美しさを引き出す技術との融合を魅せる
②一本気:純粋で混じりけのない自然の尊さを一途に伝えていこうとする心持
 
 

point 1: 五感で楽しむ

 
 
山中漆器だからこそ、匠頭漆工だからこそ、そして木だからこそ。
光を内側からも感じることが出来る薄さのボウル、
一本の木から紡がれる曲線美。
木の静動脈の水分調整、そして挽きあげる技術。
これはこの自然素材を知り尽くしたから実現した、技術と探求の結晶です。
木目や色合いの美しさ、触れた時の温もり、穂のかに香る自然。
五感をフルに使ってどうぞ楽しんでください。
 
 
 
 

point 2: 組み合わせは30通り

 
 

IPPONGIは5種類の形と6種類の木種の中から、お好きな組み合わせをお選び頂けます。
木は生きている自然素材です。
夫々の木が持つ表情や感覚と、
夫々が奏でる個性的なフォルムを組み合わせて、
あなただけのIPPONGIを見つけてください。
全て世界で一つ、あなただけの器です。
 
 
 
 

point 3: お手入れは簡単に

 
 
IPPONGIの表面にはナノグラコーティングというクリアな加工を施しています。
ワインのステインをはじめ、色の濃いものを入れても色移り、香り移りの心配はありません。
毎回のご使用後は柔らかい素材のもので、さっと洗ってあげてください。
 
 
 

 

 
 

五種の雄

 
木そのもの、そして技術を毎日存分に愉しんで頂くために、IPPONGIでは5種の器をご用意しました。
ワインは勿論のこと、様々な使い方が出来る個性豊かなラインナップ。それぞれが持つ優美な曲線、そして挽き方によってぐっと変わる表情の違いをお楽しみください。
 
 
 

深緋
KOKIHI

 

サイズ: φ98 / H215mm
 

 たっぷりのボウルで香りと余韻をお楽しみ頂ける深緋(こきひ)。ボルドーに代表される、カベルネ・ソーヴィニョンやメルローを基準に熟し枯れたワインを楽しんで頂くのがおすすめです。 「深緋といふは緋の色甚深くして黒くなりたるをいふ。たとへば桑の実の、初は赤きが、後黒となりたるが如しといへり」これは明治時代の『歴世服飾考』の中の言葉。深緋とは、紫みの暗い赤色で、茜と紫とで染めたもの。名称にある緋の色感はなく黒みの強い色です。飛鳥や奈良時代までさかのぼると役人の装束の色として使用されていたほど、非常に重要な高貴な色合いです。是非お飲物とリンクさせてあげてください。
 
 

 

紅鳶
BENITOBI

 

サイズ: φ95 / H150mm

 
 見ていてうっとりするような繊細な曲線美とふわっと膨らんだボウル部分が特徴。ブルゴーニュに代表されるピノ・ワールやイタリア・バローロに代表されるネッビオーロのような少し茶褐色によった繊細でエレガントな色合いのワインに是非。奥行きと深みのある味わいを更に器が引き出します。丁度良いサイズ感なので、アイスコーヒーや和酒など様々な遊びのある飲み方もおすすめです。鳶の名がついた色。力強さと美しさを共に兼ね備えた優雅な姿を名前に投影しています。
 
 

 

紺瑠璃
KONRURI

 

サイズ: φ83 / H150mm

 
 毎日の食卓に登場させたいシンプルで優雅な佇まいと、すっぽりと手に収まる安心感が共存する愛らしい紺瑠璃。ワインは勿論のこと、飲物全般にお使いいただけるので敢えて特定の飲物を連想させないような名前を付けました。共に歩むパートナーによって様々なアイデアが生まれるようなそんな器です。瑠璃色は仏教において珍重された七つの宝「七宝」にあげられる青色の宝石であり、古代から珍重されています。この器も人々のスタンダードとなり、日々の宝として、長く愛されるものとなりますように。
 

 
 

瓶覗
KAMENOZOKI

 
サイズ: φ82 / H119mm
 
  「瓶を覗いた色」という何とも詩的な色合いを名前に。水に投影される季節や天気、空気感、感情によって色々な可能性を秘めているような奥深い表現に、この器がぴったり。その日の気分、一緒に楽しんでいる料理やおつまみ、そして場所によって様々なものに使用でき、使う方によって無限の可能性を引き出せるフォルムや手触り、サイズ感を表現しました。美しい色彩のカクテルから、日本酒、更にはお食事の器など、アイデア次第で楽しみ方が次々と生み出されます。江戸の人の茶目っ気を拝借して私たちなりの楽しみ方を見つけましょう。
 
 
 

裏葉
URAHA

 
サイズ: φ49 / H97mm
 
 四季のうつろいを繊細に感じ、愛でてきた日本人だからこそ気づいた「葉の裏」という美しい表現。小ぶりで愛おしいフォルムや、手の中から自由に飛んでいくような軽やかさもまさに自然の中の「葉」そのもの。こちらも様々な使い方の可能性を秘めているため、どの葉だろう、と色々なアイデアを考えたくなるような色を名付けました。甘口のワインなど小ぶりのグラスで飲むものから、日本酒、ハードリカー、グラッパなど食後まで大活躍の予感です。ころんと手のひらの中で愛らしい裏葉に、何を入れて飲みますか?
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
木を愉しむ

 
「木」という自然の恵みを更に理解し、愉しみを深めるために6種類の木をご用意しました。
勿論、全て日本で育った国産の木です。
それぞれが持つ優美さ、力強さ、奥ゆかしさ…見た目で、香りで、肌触りで、注がれる音で、そして口に付け飲み込むまで、
私たちが持つ五感をフルに使って是非味わってください。
それぞれの木に木言葉や誕生木があるので、贈り物の際に参考にしてくださいね。
6種以外にも隠れた名木もありますので、ご興味のある方は是非お問い合わせ下さい。
 
 
 


けやき

 
 木目がはっきりし佇まいもしっかり。木が持つ力強さを楽しみたい方にお勧めの欅。一方で素材としては暴れ木と言われ、落ち着くまでは一苦労することも。手がかかる分だけ可愛い欅です。 
 


ひのき

 
  きめ細やかで柔らかな木質。白く艶っぽい雰囲気をまとっています。独特な香りもリラックス効果があり、見た目、肌触りそして香りと三本拍子揃い組。知名度も高く、多くのファンがいます。 
 

水目
みずめ

 
 全体的に包み込むような柔らかな印象が落ち着く水目。木質は重工かつ緻密で良質なため、高級材として家具などにも重宝。弾力性も高いので古くは弓などに用いられていました。 
 


さくら

 
 少しピンクがかった木肌は実に滑らかで、色合いも美しく春満開の麗しいイメージから人気も高い桜。表面が綺麗に仕上がることから江戸時代の浮世絵や書籍の印刷用の版木は殆ど桜でした。 
 


とち

 
 女性の肌のような繊細で甘美な肌触りが特徴。佇まいはどしっとしているので強さと繊細さが同居しています。加工を施すと魅力が増すので、椀物や家具、建築、楽器など様々な場面で活躍します。    栃について更に詳しく
 


なら

 
 全体的に硬さがあり、表面の模様が多彩で面白い楢。少し武骨さがある反面、そこにいると安心する存在感があります。山中では後光と呼ぶこともある表面の筋はまさにオンリーワンの真骨頂です。    楢について更に詳しく